ハン・ジュンイルの日中韓山歩記(やまあるき)

3カ国で気ままに登山・トレッキングを楽しみながら書いているブログです。どうぞ気軽にお立ち寄り下さい。
2018年6月13日
=中国の山025= 青城山(Qingchengshan)▲後山編▲ コメント(0)読む・投稿する


 四川省の省都・成都の中心部から高速鉄道で北西へわずか30分−−−。成都市の一部である県級市の都江堰(Dujiangyan)市に位置する青城山は、五斗米道発祥の地とされる道教の聖地で、市名にもなっている古代の水利施設・都江堰と共に世界遺産に指定されています。
 この青城山は「前山」と「後山(后山)」という全く別の山塊に分かれており、前山は多数の道教の寺院が並び立ち「世界遺産たるゆえん」を味わえる場所ですが、自然景観を楽しみたいなら後山。特に大小の滝が連続する渓谷沿いの山道は圧倒的な清涼感で、夏の登山・トレッキングには打ってつけの場所です。




【登山日:2018年6月10日】
タイムテーブル
犀浦駅07:53-(高速鉄道)-08:22青城山駅08:31-(バス)-09:08青城後山駐車場--09:18青城後山山門--09:28泰安古鎮--09:35飛泉溝入口--10:43翠映湖-(渡し舟)-10:52翠映湖対岸--11:30白雲古寨--11:52白雲万仏洞--12:10白雲寺(登山道最高点)12:15--12:46白雲古寨12:49-(白雲ロープウェイ)-13:14ロープウェイ山下駅(又一村)--13:41五龍溝上流--14:51五龍溝入口--15:12古泰安寺15:25--15:30泰安古鎮入口--15:47青城後山駐車場-(バス)-16:32青城山駅

 成都地下鉄2号線の北西側終着駅・犀浦(Xipu)。都江堰・青城山方面の高速鉄道「成灌快速鉄路」とホームが一体化していて、直接乗換えが出来ます。ただし高速鉄道の切符購入・乗車には身分証が必要で、外国人のパスポートは自動端末に対応しておらずハードルが高いため、私はいったん駅の外に出て通常の高速鉄道乗り場から乗車しました。

 高速鉄道とは言ってもさほど長距離区間でないこともあり、最高時速は200km。それにしても安い! 約50kmを乗車してたったの10元です。他の高速鉄道路線と比べても格段に安いので、2008年の四川大地震で大きな被害を受けた地域なだけに、その復興目的もあるのでしょうか。
 犀浦から30分、西方の山脈を車窓から眺めている間に青城山駅に到着しました。

 改札を出て左へと進むと、各方面へと向かうバス乗り場があります。青城後山行きのバスは手前から3番目のホーム。日曜日で観光客も多いため、満席になりしだい順次発車していきます。料金は片道13元・往復20元ですが、下山後に他のスポットへ行くにしてもこの青城山駅でバスを乗り継ぐ方が本数も多く便利なので、往復を買っておいた方がいいでしょう。

 バスは40分弱で登山口に到着。入場料は20元で、これまた中国の他の名山と比べるとかなり格安です。山門をくぐるとしばらくは味江という川沿いの平凡な道が続くのですが・・・。

 最初のハイライトは「泰安古鎮」でした。玄関や格子が赤塗りで統一された家屋の連なりが美しいこの古風の町並み、もともと西方の山岳地帯との交易ルート上に位置し、現在は青城後山の玄関口としての役割も果たしています。2008年の震災後に修復されたそうで、規模もかなりのものです。



 泰安古鎮の奥の方まで進み、吊り橋を超えると本格的な登山道の始まり。ロープウェイもあるのですが大半の登山客は自力登山を選んでいたので、「飛泉溝」という渓谷に沿った道を進みます。しばらくすると京都・貴船の川床をほうふつとさせる、水面から至近距離の場所に茶席を設けた店が連続していました。


 この飛泉溝、その名の通り上れど上れど滝また滝で、至る所にマイナスイオンたっぷりのしぶきが飛び散っています。登山道は緑に覆われほとんど日陰。登っているのに汗が滴ることもなく爽快な気分になります。


 飛泉溝を1時間余りで登りきり「翠映湖」に到着しました。ここは渡し舟に乗らないと先に進めないため、2元を払って乗船します。湖というには縦長、対岸への距離も数百mほどしかありませんが、湖面はその名の通り翡翠のように鮮やかな緑に染まっています。


 翠映湖を過ぎると登山も後半に差し掛かりますが、まだまだ緑が美しく滝も連続、さらには山道ぎりぎりまで迫る絶壁まで現れます。



 飛泉溝登り始めから約2時間、休憩ポイントの「白雲古寨」にたどり着きました。視界が開け、一面緑の周囲の山並みが見渡せます。


 白雲古寨から登山道の終点「白雲寺」までは30分ほどの道のり。しかし途中には長い下りの道もあり「せっかくここまで上ってきたのに」と心が折れそうになります。しかしめげずに踏ん張っていると、更なる絶景が待ち受けていました。



 岩壁が半円形に湾曲している「白雲万仏洞」。その中に最近新調された?と思われる仏像が十数体立っているのですが、さらに進むと、洞窟いっぱいに無数の小さな石仏が満遍なく並んでいました。一体一体が精巧な造りで、塗装もされています。洞窟の中央にはおそらく巨大な石仏があったのでしょうが、盗掘されたのか今は柱2本に囲まれた空洞になっていました。


 洞窟内から外に出る階段を上ると、石仏を真横から、さらには上から拝むことが出来ました。

 万仏洞からは数分で白雲寺に着きました。残念ながら2018年6月現在ではここが登山可能な最高点で、山頂へと向かう道は工事中でした。石段の左右に石垣があり、境内はどこか南国風の植生。仏殿には7〜8mはあろうかという千手観音像がまつられていました。



 下山時は白雲古寨まではピストンで引き返し、そこから別の渓谷へと向かうロープウェイに乗車しました。片道45元、決して安くはないのですが、一面緑に覆われた景色は壮観。窓がないゴンドラなので時折涼しいそよ風が吹き付けて気分上々でした。思いのほか長距離で、乗車時間はなんと25分。降りた時にはこの料金も十分納得できました。



 ロープウェーを降り立った所にあるもう一つの渓谷は「五龍溝」。ここも飛泉溝に負けず劣らず、名瀑の数々と清流が楽しめるコースでした。





 五龍溝を下り切って味江に架かる吊り橋を渡ると、もとの泰安古鎮まで2kmほど車道沿いの道が続きます。5元でカートに乗り移動することも出来ますが、ここは徒歩を選択。道中にはどこか日本の和式住宅にも似た、瓦葺きの別荘と思われる邸宅が点在しています。


泰安古鎮に戻ってきたら、まちの中心的存在である「古泰安寺」を訪ねてみました。現在の姿は明代に再建されたそうですが元々は唐代に建立されたというだけあって風格漂う境内。本尊も全高10m近くありそうな立派な像でした。



 日が深く差し込む朝方とはまた一味違った趣のある泰安古鎮の街並みを堪能しつつ、駅に戻るバスの駐車場へと向かいました。




 同じ四川省で世界遺産に登録されている峨眉山楽山大仏に比べ、都江堰・青城山はどこか地味で華やかさに欠けるイメージを持っていました。しかし今回青城後山を散策してみて、やはりこちらも観光地としての魅力が十分にある場所だということを実感できました。
 前世紀末に重慶市が直轄市として独立したものの、それでも日本全土より広い48.6万平方kmもの面積を誇る四川省。観光資源は探せばまだまだ無限に見つかりそうです。


▲これまでに紹介した山・名所の一覧▲


★紅葉八十八カ所一覧★



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更新 2018年6月17日 00:44:36

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