ハン・ジュンイルの日中韓山歩記(やまあるき)

3カ国で気ままに登山・トレッキングを楽しみながら書いているブログです。どうぞ気軽にお立ち寄り下さい。
2015年9月4日
=日本の山058= 斜里岳(しゃりだけ) コメント(0)読む・投稿する

 北海道斜里町・清里町・標津町にまたがる斜里岳は、アイヌ語で大きな山、または親なる山を意味する「オンネヌプリ」と呼ばれるだけあって、全方位に長く伸びたたおやかな尾根が印象的。眺望も素晴らしく、山中も滝あり、池あり、小動物ありと申し分のない山です。


 それにしてもこの山は怖かった! 「靴を濡らすほどの沢渡りはない」と聞いていたのですが、私が訪ねた日は雪解け・多雨で増水していたのか、一見足の踏み場が分からないほどの渡渉が連続。沢渡りと言うより「沢跳び」といった感覚で、途中の「下二股」までに13回も一の沢川の急流を横切っていきました。下二股から旧道コースを選ぶとこれまた渡渉につぐ渡渉でもうどうしょうという心境でしたが、その分登りがいもひとしおでした。


【登山日:2015年8月25日】
〜前日、羅臼岳登山
タイムテーブル
清岳荘07:28--07:42車道終点--08:26下二股--08:50羽衣の滝--09:25万丈の滝--09:40七重の滝--09:50霊華の滝--10:13上二股--10:40胸突八丁--11:04頂上11:33--12:13上二股--12:16竜神の池分岐--12:21竜神の池--12:35竜神の池分岐--13:21熊見峠--14:13下二股--14:50車道終点--15:04清岳荘

 斜里岳の主要登山口である清里町の清岳荘(せいがくそう)。まずはここまでのアクセスで早速苦戦しました。ナビでも場所が見つけづらかったうえ、未舗装の道路が7km以上も続きます。


 初めのうちはオフロードの車道がしばらく続いたりして歩きやすい登山コースだったのですが・・・。
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 登山口から約30分。「えっ、これ渡んなきゃなんないの?」と一見目を疑う光景に出くわします。橋も何も架けられていない一の沢川の反対側に見える赤い道標。ところどころ濡れている、相当流れの速い水が打ち付ける石を足場にして向こう岸までたどり着かねばなりません。12回の渡渉のうち、2度ほど滑りそうになってヒヤリとする場面がありました。


 下二股からは、「水蓮の滝」「羽衣の滝」など名の付く滝が八つも連続する旧道コースと、多少回り道になるものの眺望の良い尾根歩きが続く新道コースに分かれます。滝好きな私は迷わず旧道を選びましたが、ここがまた濡れた足場が多くて冷や冷やもの。それでも間近に見える滝の迫力と清涼感に励まされつつ、岩また岩を越えていきます。



 下二股から1時間45分ほど、上二股で新道と合流すると、いよいよ頂上付近の山稜が見えてきました。「胸突八丁」と名の付く急坂を越えると、振り返って南西側、バイカル湖に次いで世界2位の透明度を誇るという神秘の湖・摩周湖の湖面も確認。

 9合目付近の「馬の背」まで来れば、頂上まではもう視界を遮るものがなくなります。東にはオホーツク海、そして北方領土・国後島の南端まで見渡せるように。



 ハイマツ帯とザレ場の境目を縫うようにして続く道の先、登山口からちょうど4時間で標高1545mの頂上に到達しました。360度の大パノラマが楽しめるはずなのですが、あいにくこの時間は雲が多め。それでも北東には、知床半島の付け根に位置する海別岳(うなべつだけ・1419m)が望め、その先に前日登頂を果たした羅臼岳(1661m)がてっぺんだけ顔をのぞかせていました。



 下山時は新道コースを選択。上二股で分岐すると間もない所に入口がある竜神の池は、そのあまりの透明度と美しい色に思わずため息が出ました。

 新道はとにかく眺望が抜群。熊見峠の間までは視界の邪魔にならない低いハイマツ帯が左右に延々と広がり、山頂部の山容は見る角度・高度が変わるごとに個性的に姿を変えて、何度見ても飽きが来ません。摩周湖の手前に広がる広大な樹林帯、整然と区画整理された畑の先にこれまた真っ直ぐに伸びるオホーツクの海岸線・・・。北海道ならではの贅沢な景色です。




 熊見峠からは一転して木陰の中でぬかるんだ歩きにくい道が下二股まで続き、その後は再度連続沢渡りに。しかし日が差して水かさが多少下がったのか、それとも慣れなのか、上りの時よりは随分ゆったりと恐怖感もなくこなしていけました。
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 清岳荘に戻ると、出発時とは見違えるほどの天気に。青空との境目が分からなくなるぐらいに、オホーツク海がまぶしい色に染まっていました。





 下山後は西麓にある清里町の「道の駅パパスランドさっつる」や、ちょうど湖面の真後ろに主峰群を望める摩周湖第一展望台からも、裾野がゆったり延々と広がる斜里岳の端正な姿に酔いしれ、まさに北海道の大自然を象徴するような山だなと感じました。同じ道東の日本百名山である羅臼岳や雌阿寒岳と比べると何となく地味な印象を持っていたことを申し訳なく思うほどです。


 2013年の初北海道は函館に一泊しただけだったので、私にとって「大空と大地の中で」的な北海道は今回の道東3山巡りが初めて。これまでも散々日本各地の絶景を堪能してきましたが、それでもやはり、ここで味わえる景色は異次元だなという思いを強くしました。

〜翌日、雄阿寒岳登山へ〜

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更新 2015年11月6日 11:57:34

登録タグ 北海道 渡渉 日本百名山
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