ハン・ジュンイルの日中韓山歩記(やまあるき)

3カ国で気ままに登山・トレッキングを楽しみながら書いているブログです。どうぞ気軽にお立ち寄り下さい。
2015年8月1日
=日本の山056= 白馬三山(しろうまさんざん/はくばさんざん) 〜鑓コース編〜 コメント(0)読む・投稿する
←杓子岳山頂から白馬岳を望む
→白馬鑓ケ岳の北尾根から杓子岳を望む
←白馬鑓ケ岳を南尾根より望む


白馬岳編からの続き〜

 大雪渓と夕焼けに酔いしれた翌日は、白馬山荘を出発して杓子岳(2812m)、白馬鑓ケ岳(2903m)の山頂を巡る縦走ルートを歩き、さらに鑓温泉経由で猿倉へと戻るコースに挑戦します。ここではとにかく三山の山容の見事さ、そして高山植物の多様さに魅了されました。

中盤から後半にかけては雪渓や岩場が連続するかなりの難コースで、また歩きたいかと尋ねられると答えに窮しますが(苦笑)、この山域一帯が様々な楽しみの詰まった「天然のテーマパーク」であることを実感できました。



 【登山日:2015年7月12日】
タイムテーブル
白馬山荘05:50--07:05杓子岳山頂--08:05白馬鑓ケ岳山頂08:15--08:35天狗平・鑓温泉分岐--10:10鑓温泉11:00--11:15長い雪渓で道を間違え始め、六佐ヱ門滝方面へ下る--12:10雪渓を登り直す--12:50正規の道に戻る--13:10長い雪渓を抜ける--13:25杓子沢雪渓--14:20ミズバショウ群生地--15:40大雪渓方面との合流--15:55猿倉駐車場

 少し遅めに午前5時起床。ご来光の時間はもう過ぎてしまいましたが、南東には直線距離で約180km離れた富士山もくっきり見え、前日は曇りがちだった西の空にも剱・立山連峰、そして白山の雪をたっぷりかぶった姿が朝日を浴びて一層鮮明に映っています。


 朝食を終え、まずは南の杓子岳へ。しばらくは岩場もなく歩きやすい尾根伝いの道が続きます。15分ほど坂を下ると、背後にそびえる白馬岳山頂(2932m)がまるでピラミッドのようにとんがって天を衝こうとしているかのようです。


 杓子岳はご覧の通り台形型の典型的なテーブル・マウンテン。登山道は急勾配の上に砂利だらけでなかなかきつそうですが、ここまで来て山頂まで行かないわけにはならぬと歯を食いしばりつつ歩を進めます。


 たどり着いた杓子岳山頂から望む白馬岳の山容は実に雄大。大雪渓や花だけではない、山としての風格もまさに日本でトップクラスなんだということを知らしめられた思いです。


 次なる目標・白馬鑓ケ岳へは、砂利道あり、お花畑あり・・・と景色の変化に富む道のりです。剱岳もますます間近に、一層岩肌あらわな外貌が現れてきます。



 白馬鑓ケ岳山頂からは、南に唐松岳、五龍岳、鹿島槍ケ岳をはっきりと望めるようになり、後立山連峰の主役たちが勢ぞろい。大量放水中の黒部ダムも視界に捕らえられました。


 続いては白馬三山縦走で最も楽しみにしていた鑓温泉を目指しての下山道。南側から見た白馬鑓ケ岳は一面砂利だらけで、むしろ壮観です。

 白馬三山と唐松岳との間にある天狗平までは行かず、分岐で尾根歩きを終え鑓温泉へと下ります。しかしここからが難コースの始まりでした。分岐から20分足らずで、前日既に満喫しきってお腹いっぱいになっていたはずの雪渓が登場。しかも坂が意外に急で、アイゼンを付けるべきかどうか悩ましい中途半端な距離です。同僚と話し合った結果、橇のようにお尻で滑って行くことにしました(苦笑)。今から思えば滑り降りたルートの近くに岩も立っていたりしたので、危険な選択でした。




 「第二関門」は、急流のすぐ傍に続く崖伝いの道。鎖場もあるのでストックを片づけ、両手両足を総動員しつつ慎重に歩を進めます。


 分岐から約1時半、ようやく鑓温泉の小屋が見えてきたかと思ったら、その前にはまたしても雪渓が・・・。しかも先ほどのより大規模です。ここもまた「そり滑り作戦」で、上半身は汗だく、下半身は雪に濡れてひんやりしながら鑓温泉にたどり着きました。


 鑓温泉では500円で混浴の露天風呂が利用できます。とは言っても湯舟の真下に休憩スペースがあって登山客から丸見えなので、昼間は事実上男性専用、女性は小屋内の内風呂を利用しているようです。湯の花をたっぷり含んだ多少熱めのお湯は浸かり心地が良く、登山中に疲れを癒せるありがたさを存分に味わえました。

 しかし、せっかくリフレッシュした体も結局、ここからの更なる難コースで疲労が再度蓄積する羽目に・・・。鑓温泉から小日向山へと向かうコースでは雪渓上に道しるべが全く無く、途中から横移動すべきところを真下に下りた我々は六佐ヱ門滝の上の方まで来てしまい、1時間半以上もロスすることに。


 何とか正規のコースに戻って長い雪渓歩きを終えた後も、断続的に雪渓があり、かつアップダウンも激しく下山という感覚のほとんどない険しい道が延々・・・。岩場や雪渓の間から顔をのぞかせる豪快な滝や、山頂部の勇壮な眺めに励まされつつ、汗びっしょりの歩行となりました。


 小日向山の最後の登りあたりだったでしょうか、バテ気味の我々を更に励ましてくれる可憐な「応援団」が待ち受けていました。見事なまでの水芭蕉の群生! 6月の尾瀬を訪ねたことがなく、ほとんど初見だった私は、まるで真珠を眺めるかのようにその独特な姿に見とれてしまいました。 


 それにしても7月中旬にミズバショウがこんなに咲いているなんて、やはり高山ならでは。水がほとんど枯れてぬかるみになっている所でもこれだけ美しい姿をとどめているあたりに、この花の生命力を感じます。白馬三山が「花の王国」であることは来る前から重々承知していたつもりですが、これほどまでとは思いませんでした。
 小日向山の峠を越えて、あとはひたすら下るのみ。これで一件落着・・・かと思いきや、途中で猿の大群に遭遇してラグビーボールぐらいの大きさの落石が降りかかってきたり、意外に足場が悪く軽快なペースで歩けない区間が長かったりと、最後まで苦戦続きでした。何とか鑓温泉出発から4時間近く経った午後4時前、猿倉の駐車場に戻って来れました。




 前年(2014年)の御岳噴火を受け、「この趣味は運が悪ければ死ぬ。でも運のせいにできない事故だけは全力で防ごう」と誓ったばかりなのですが、またしてもこのような準備不足な登山で遭難の危機を招いてしまい、恥ずかしい限りです。その意味で今回は山の怖さも面白さも痛いほど味わった1泊2日でした。
 それにしてもこれだけ素晴らしい山を日本百名山中80番目に訪ねるとは、私もつくづく見る目がないなと思います(苦笑)。遅ればせながらこの山の魅力を知った分、別のコースや別の季節にも挑戦してみたいという意欲がわいてきました。


▲これまでに紹介した山・名所一覧▲


★紅葉八十八カ所一覧★



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更新 2017年3月3日 17:49:11

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